2011年08月17日

まちづくりと議会の役割ー自治体議員とこれからのまちづくり

まちづくりと議会の役割ー自治体議員とこれからのまちづくり大津市にある全国市町村の研修所で、2日間研修でした。私は一日目が、岳南食肉委員会があったため、途中参加です。私が作成した2日目牛山氏講座報告です

平成23年度 第1回 市町村議会議員特別セミナー2日目報告
8月5日第1講義 講師 牛山 久仁彦 氏 明治大学政治経済学部教授
中央大学法学部法律学科卒業。中央大学大学院、明治大学大学院、愛知大学法学部助教授、明治大学政治経済学部助教授を経て、2006年より現職。専門は行政学、地方自治論。
主な著書『分権時代の地方自治』(三省堂共著)、『広域行政と自治体経営』(ぎょうせい編著)『市民のための地方自治入門―行政主導型から市民参加型へ(改訂版)』(実務教育出版共著)
日本行政学会理事、日本地方自治学会理事の他、全国町村議長会、議会のあり方研究会委員、東京の自治のあり方研究会委員、神奈川県政策研究・大学連携センターアドバイザー

要旨:まちづくりと議会の役割――――自治体議員とこれからのまちづくり―――

地方分権の意味は、自己決定・自己責任の自治体運営にあり、今、その自己決定のための自治体政治システムのあり方が問われている。
東日本大震災後、自治体をどう立て直していくのか、大槌町や陸前高田では自治体の役所そのものが流されてしまった。大槌町では、町長をはじめ行政職員も数多く犠牲になられ、復興計画を立てるまちのかじ取り役がいなくなってしまった。その結果、いまだに復興計画が立てられていない。このような緊急時の場合、議会と行政で仮の執行部を作れるような体制(条例)づくりが必要なのではないか。自治体の自己決定・自己責任の重さ・重要性というものが顕著に表れた。自治体議員がリーダーとして動いている避難所はうまく動いている。市長・行政・市民の連携・役割分担がある。
日本の自治体議会システムの特徴として、二元代表制つまり、大統領システムをとっていることにより、「強い首長と弱い議会」になっており、議会の議決項目が15項目決しなければならないとなっているが、逆に言うと、その15項目で縛られていることになる。そのことから、首長の権限は広がっていく。まちづくりに関する基本構想基本計画にまで議会決定に加えるべきではないだろうか。
地方議会の役割の重要性は、行政のチェックをするために、住民の多様な意見を吸い上げ、討論し、それを市長にぶつけていくところにある。行政に依存する議会では十分機能できない。議会改革の波を受け止めていくべきだ。
そのためには、議会事務局強化が必要である。議会事務局は、条例づくりの専門家を置くことで、議員立法による条例制定などを行いやすくするバックアップ体制を確立することや、それを可能にする人員・資金面での充実、情報公開の徹底、新人議員の研修などによる育成強化を計っていくべきである。事務局の広域設置などの動きもあるが、不都合が生じるのではないかと懸念される。
一方で、行政は、協働施策に基づく住民合意形成の新しい段階に入ってきており、その中での議会の位置付けが問われている。議会だよりの発行や議会報告会を行うことで情報公開をしていくべきだ。議会もまちづくりについて、住民と共に歩み、参加する必要性がある。また、議員の「内閣」への任用もできるようにすべきなのではないか、その可能性を入れておくことで、災害時の危機管理体制を早急に作ることが可能になる。
議会制度の改革として、議会の主体的な会議開催権を確立し画一的な議会開催のあり方を改め、議会の開催は議長が決定し、塾議(本当の意味で自由討論)し、住民に開かれた議会にするべきである。そのための運営方法の改革として、自由討論方式や一問一答方式などによる討論の実質化を図るべきである。そして、市民が討論に参加する道を模索、夜間や週末など、議会開催時間・曜日を検討し、住民が注目し、参加しやすい議会にする。また、研修や視察のあり方を再検討し、意味あるものにすることや情報公開の徹底を図ることが必要でする
自治立法のあり方改革として、事務局による体制強化だけでなく、大学(大学院生)と一緒にスタッフ会議を行い、地域づくり・まちづくりの条例づくりにかかわらせる
行政チェック強化の改革では、オール与党体制を検証し、質問の事前通告制度などを検証する、監査のあり方などチェック機能を強化する等により、行政との真剣勝負の関係をしっかり作る必要がある。そして、自らも、政務調査費など公金の使い道などについて徹底した意識改革が必要である。
これらを踏まえ、地方分権時代にふさわしい自己決定・自己責任の政治システムになるよう、自治体議会改革の今後の展開に期待している。住民に身近な議会になり、まちづくりになるよう、がんばってほしい。期待している



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Posted by 小野やすまさ後援会 at 15:55│Comments(0)富士市議会議員活動
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