3月9日金曜日午前10時より、平成29年度2月定例議会にて、私小野ゆみこの一般質問を行います。先にブログアップしました1項目目に加え、2項目目の質問は、「持続可能な社会を構築する担い手を育むための教育(ESD)を富士市でさらに発展させることについて」です。ESDとは?本文をご覧ください。
以下、本文です。
富士市では、現在建設中の新環境クリーンセンターに環境学習環境啓発機能をもたせることを計画中です。ごみと3Rについて学習する小学校4年生だけではなく、すべての世代が、楽しみながら、ごみと3Rに加え、広く持続可能な社会づくりについて学び実践する場となり、日本中から視察や社会科見学などで来てもらえる拠点施設になることを期待しています。それを可能にするには、ハード面の施設だけでなく、富士市が、持続可能な社会づくりに取り組んでいることを内外にアピールし、環境先進都市への機運を高めていく必要があります。
市内には、持続可能な開発のための教育の活動拠点として推進されているユネスコスクールがすでにあります。ユネスコスクールは、世界の加盟校:181か国で約10,000校、日本の加盟校は1034校(2017年10月現在)あります。その中で、静岡県でエントリーしている学校は、小学校では静岡サレジオ小学校と富士市立岩松北小学校の2校だけです。しかし、残念ながら県内に中学校は5校、高校は1校がありますが、富士市ではありません。
ユネスコスクールは、ESD《education for sustainable development》「持続可能な開発を促進するため、地球的な視野をもつ市民を育成することを目的とする教育」を実践しています。ESDは、「一人ひとりが、世界の人々や将来世代、環境との関係性の中で生きていることを認識し、行動を変革するための教育」と定義され、2002年にヨハネスブルクで開催された国連の「持続可能な開発に関する世界首脳会議」で日本が提唱し、「ESDの10年」が採択され、文部科学省と環境省が一生懸命取り組んでいます。
私は、環境カウンセラーとして、環境省のESDに関する講座を何度か受講してきました。受講する中で、富士市では、ESDという言葉は使わなくても、普段の学校の授業の中に環境教育等が取り入れられESDの考え方が浸透しているなと感じています。
とりわけ、富士市立岩松北小学校は、「けやき学習」を中心にESDに取り組み、ユネスコスクールとしてすばらしい活動をされています。
このように、先進的な取り組みがなされている富士市において、今までの活動をまとめ、整理し、見える化していかなければもったいないと感じています。富士市として、国連の取り組みに組していく時期に来ていると感じ、今回は学校教育の場に関し、以下、質問いたします。
1.富士市立岩松北小学校がユネスコスクールに登録した経緯と良かった点、悪かった点(ユネスコに改善してほしい点)等々をお聞かせください。
2.平成29年3月31日公示の新学習指導要領等には、持続可能な社会づくりに関連する記載が多々見受けられますが、富士市ではどのように取り組んでいますか、また今後の方針がありましたらお聞かせください。
3.富士市立高校の生徒たちが各地区の課題に地区民と一緒に考え実践していく「市役所プラン」や自分で課題を見つけ解決法を見つけ出していく「究タイム」は、まさにESDの考え方と思います。富士市立高校をはじめ希望する学校がありましたらユネスコスクールに推薦していくことは検討できますか。
4.新環境クリーンセンターの工場棟と循環啓発棟は、市内すべての小学校4年生や子どもたちが見学したり活用したりする施設となります。校長先生や現場の先生方のご意見を、施設見学ルートや展示物、学習内容等に生かすことでさらに素晴らしい施設となると思います。教育委員会としてそのような意見交換の場を新環境クリーンセンター建設課等と設ける事は可能ですか。また、富士市立高校の生徒たちとの意見交換は可能でしょうか。